WILD ANIMALS入荷しました!(2018/07/07更新分)

ディストロ入荷する予定はなかったけど、この作品はしかたない。
昨年に来日ツアーも果たしたスペイン・マドリードのバンドWILD ANIMALSの2ndアルバム!

WILD ANIMALS - The Hoax (CD)

各音源の詳細や購入はこちらより→http://nezuminofukuro.cart.fc2.com/

 

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くいっと

前の記事でRADONについて書いたけど、他にもフロリダっていったら個人的に思い浮かぶのはQuitやな。すっきゃ。

Quitはフロリダ州マイアミのバンドで大雑把にいうと1988年から2002年まで活動。2015年に3公演のみのリユニオンショーを行なった。その際にゲインズビルではRADONと共演している。あとQuitとRADONのメンバーはそれぞれのバンド結成前にChocolate Grasshopperというハードコアバンドを一緒にやっていた(QuitのドラムのAndreさんとRADONのギターのBrentさん)。80年代後半のマイアミでの話。

メンバーがALLとDoughboysのライブを見て数日のうちにQuitを結成したという逸話もあるようで、その2バンドからの影響はとても大きい。1990年にリリースされた1stアルバム『Earlier Thoughts』はその後のポップパンクやメロディックパンクの流れを考えるとわりと先駆的な作品なのかなと。それ以降のQuitもめちゃくちゃかっこよくて、1stアルバムは単なる序章に過ぎなかった、と思わせといて、それが結局バンドがリリースした唯一の正式音源となってしまったのだった。その背景には2ndアルバムがハリケーン・アンドリューによってミックス前にテープ紛失したりとか、ギターボーカルAddisonさんの手首骨折によりバンドが長期間活動休止になったりとか、いろいろあったようだ。活動休止と再開を何度か経て2ndアルバムを録り直したり初期音源集を出す計画もあったりしたけど、どれも実現していない。コンピやデモの素晴らしい曲を聴くと、また世に出ていない曲が何十とあるという話を聞くと、すごく残念だなと思わざるをえない。2018年はQuit結成から30周年という節目だが、果たして、、、。

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QuitのBandcampでは1stアルバムのオリジナルと再発バージョンを聴くことができる。フィジカルは現在手に入れるのは難しいかもしれない。あと写真の右のやつはQuitが参加しているコンピCD。1997年頃のリリースながらQuitは1993年録音の3曲を提供。他はほとんどメタルのバンド。Quit好きからすると複数曲まとまって聴けるのでおすすめ。

冷丼

ネットでは新しいリリースをちょくちょくチェックしてたりもするけど、フィジカルの音源を買ったのは半年ぶり。。

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もしかしてと思って、この1ヶ月ずっと聴いてる。やっぱりええやん、RADON(レイドン)の新しいアルバム。

RADONは米国フロリダ州ゲインズビルのメロディックパンクバンド。90年代初期に活動し、2005年に再結成したのちは断続的ながらも息の長い活動をつづけている。2018年5月1日にリリースされた今作は、前作『Metric Buttloads of Rock』から12年ぶりとなる4枚目のアルバム。RADONとスプリット7インチを出しているWorthwhile Wayのメンバーが運営する徳島のEAGER BEAVER RECORDSからのリリース。

これは聴くほどに味が出てくるアルバムですな。Hüsker Düの影響が感じられる哀愁メロディックだけど、わりとカラッとしてる。いい意味でのショボさがあり、気取らず気負わず淡々としてるようで、ときに叙情的。そして抜群のポップセンス。このバランスが肌にあう。ひとつひとつの曲に個性があって、いろんな雰囲気の曲が並んでるけど、全体に通底するバンドらしさが見える。それは過去の作品から一貫して感じとれるものかもしれない。「レイドン節」ってこういうことなんかな。あと思ったんやけど、収録時間のわりに聴いてると長く感じる。ボリュームがあるというか。あれこれ詰めこんでるわけじゃないのにね。

1曲目の"Better Than I Am"はちょっとJ Churchっぽい(もしJ Churchがいまもやってたら、きっとRADONとスプリット出してるよね、たぶん)。この曲自体は昔からある曲なんやね。1992〜1993年録音のライブ盤に入ってる(のちのディスコグラフィー盤にも収録)。今回あらためて録りなおしたってことは、けっこう思い入れがあるんかな。どうやらFay Wray / King FridayのJeff Londonさんとの共作曲らしい。かれはRADONのいくつかの曲で作曲にかかわってるみたいやけど、メンバーではない(King Fridayには"I Wish I Was in Radon"という曲がある)。つづく2曲目の"Demon Lover"は、思わずシンガロングしたくなる曲。そして3曲目の"Go Forth and Hate One Another"は、EAGER BEAVERさんが「今アルバムの核」と言うとおり、ミッドテンポで聴かせる名曲。切なくもほのかな希望をいだかせるような、ある種ノスタルジーをくすぐるようなメロディーが、歌詞のアイロニーをきわだたせてる気がする。英語なのでニュアンスはわからないけど。4曲目の"A Fist Full of Potash"は、2009年に出した4-wayスプリットにも入ってる。これはドライブに最適な曲ですな。開けた大地に飛びだしたくなる。つぎの"What Do You Want From Me"にはとりわけHüsker Düの色を感じた。この1〜5曲目の流れが特に好き。それ以降の曲もいいけどね。12曲目の"From The Wilderness"なんかもう、イントロの時点で決まりやん。

ぼくみたいな90年代メロディックが好きな人におすすめ。最近こういうバンドいないしね。れーいどん、れーいどん、れーいどん、れーいどん。

最近ちぇっくしたもの

ディストロで入荷する気もないにも関わらず相変わらずバンドやレーベルのサイトなどを巡ってはリリース情報を確認したり。

そんな感じで最近チェックしたり聴いたりした音源いくつか。

Hangtime - Invictus Melodious
NO°RD - Paläste
INNER CONFLICT - First they take Manhattan, then they take Kalk
Casanovas In Heat - Twisted Steel, Sex Appeal
SILENT ERA - O Horizon
RIVERS EDGE - New Hope for the Dead
Whiskey Sunday - Radar
CRIM - Sense Excuses
Wild Animals - The Hoax
Custody - Custody
Hysterese - Hysterese (3rd)
Youth Avoiders - Relentless
Chiller - S/T

カナダのトロントHangtimeは去年末に7年ぶりのアルバムをリリース。昔名前メモってた覚えがあるけどすっかり忘れてたな。DoughboysやCruzianフレーバーを香らせながら甘酸っぱさ広がるメロディックパワーポップパンク。1stアルバムも好きだったドイツのサッドメロディックNO°RDの1年半ぶりとなる2ndアルバムは前作よりもさらにメランコリックに心をえぐってくる。名盤の予感。これまたドイツのINNER COFLICTは3,4年ぶりの音源となる12インチをドロップ。相変わらずといえるINNER COFLICT節炸裂のメロディックハードコア。Sofa HeadやIndian Dream, Instigators, HDQ等の80年代UKアナーコパンクバンドからPost Regiment辺りにも通じる現行USバンドのSILENT ERAのアルバムとてもかっこいい。アメリカはボストンのCasanovas In Heatの待望のフルレングスは残念ながらバンドの最後の作品となってしまった。Husker Duの流れにある焦燥や哀愁を掻き立てるメロディックパンクとパワーポップのキラキラ感が混在したような傑作。Hidden SpotsやFuture Virginsといったチャタヌーガパンク及びカセットテープが好きならLifer Tapesを是非チェックしてみて。同レーベルよりRIVERS EDGEは2本目のテープをリリース。長年の歳月を経てWhiskey Sundayはついに自身のファイナルアルバムを世に出したが、まるで13年ぶりにフルアルバムを出した大阪のMORGUE SIDE CINEMAに呼応したかのようなタイミング(両者は過去にスプリットを出している間柄)。CDあるのなら欲しい。カタルーニャタラゴナで活動するCRIMはうちでもアルバム2作入荷したけど新作の7インチが出たみたい。1曲聴いたけど良かった。昨年来日ツアーを果たしたWild Animalsは2ndアルバムが今日明日リリースされるけどめちゃくちゃ楽しみ。すでにフルストリーミング聴けるみたいだけど聴かない。お馴染みのWaterslide Recordsからの日本盤の発売はもうちょっと後みたいだ。Waterslideから7インチ出してたフィンランドCustodyの1stフルレングスも気になっている。他にも、ドイツのHystereseの3枚目のセルフタイトルアルバム、以前にもちらっと触れたフランスのYouth Avoidersの2ndアルバム、Black TowerやFeral TrashやMother's ChildrenとかのメンバーからなるカナダのChillerのデビューアルバムなど。

未アップだった音源をアップしました。(2018/04/22更新分)

去年の秋に入荷してからずっとアップしていませんでした。めちゃくちゃ遅くなってしまってすみません!
広島のFixing A Hole Recordsから以下の音源を入荷してます。 

Headsparks - Vs The Metric System (CD)
Skimmer & Navel - Split (CD)
Tonota 80 - Killer Sands And Beating Hearts (CD)
Kenny Baker - Out Of There, Out Of Time (CD)

各音源の詳細や購入はこちらより→http://nezuminofukuro.cart.fc2.com/

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さいきんチェックしたもの

最近チェックしたり聴いたりした音源いくつか。

ELMAR - Betriebstemperatur, halten
kuballa - Split w/ pADDELNoHNEkANU
KLÜTE - No Youth
Shoplifters - Forgiver
Bleakness - Ruined Fate
Telecult - Waiting
SamePain - Demo '17
serpent - Demo
Combo Breaker - Vol. 1
Rough Spring - S/T

もうまもなくTwisted ChordsよりリリースされるドイツのELMARの1stアルバムはレーベルの紹介文でも引き合いに出されてるMuff PotterやDüsenjägerなどの系譜の哀愁メロディックパンク。デビューEPがなかなかいい感じだったけどこのアルバムではさらに良くなってる。TurbostaatやLeatherfaceが頭がよぎるこれまたドイツのバンドkuballa。デモをのぞけば、現時点で最新作のスプリットも合わせて3枚音源がある。ばりかっこいい。スペインのKLÜTEのアルバムもごく最近リリースされたので聴いた。バンド名にウムラウトを付けてるのはやっぱHüsker Düの影響だろうか。1回目より2回目、2回目よりも3回目と聴くごとにフィットしてくる。ちなみにリリース元のひとつであるBartolini RecordsはセルビアShopliftersの新作7"の共同リリースにも参加。日本だとWaterslide Recordsがリリースに関わっているそのShopliftersの新しい音源もすばらしい。ぼくは過去にディストロしていたこともある1stアルバムがいちばん好きなのだけど、メンバーチェンジ以降においてはこの7"が最も良いんじゃないかと。フランスのDestructure Recordsをよくチェックしてるが、レーベルオーナーがやっているBleaknessのEPがとてもよかった。今後同レーベルよりYouth AvoidersやSyndrome 81やLitigeといったバンドのアルバムがそれぞれリリースされる予定。The Helltonsのメンバーの3/4がやっているフランスのバンドTelecultはRed DonsやRadioactivity等を思わせるポップパンクということで目新しさは感じないけど本当にちょうどよい。他にはSamePain (ex-Cowcatcher)やserpent (ex-The Gundown)やCombo Breaker (ex-Millones de Colores)などを聴いてた。それからRough SpringのEP。たぶん他にも聴いたりしてるけど、とりあえずこんな感じ。あとはDead Broke Rekerdsのリリース予定にHidden SpotsのLPと書いてあったのでその続報を待ってる。Basement Benders, Concrete Beez, Mixed Signals, Rivers Edge等の別バンドもやってる(と思う)けどやっぱHidden Spotsはキニナルゥ。

ごーるどれこーず

最近聴いてたやつ。

USシアトルの3人組GOLD RECORDS(バンド名です)の2012年作。

Higley(今年念願のアルバム出した)がおすすめしててそれで知った。

My Nameをやってた人やSlorderをやってた人たちがやっているバンド。

アルバム名も一風変わっているけど、Cruzianのヘンテコなの好きな人に。