ふたしかなみらい

南米ペルーのFuturo Inciertoというバンドが好きでして。

このブログを頻繁に見てくれているような人(もしそんな人がいるとすれば)はおそらく気に入るんじゃないかなと思ったり。あるいはすでにご存知かと。

1990年結成で来年には30年となるベテランバンド。現在はメンバーそれぞれ別バンドでの活動が主になっている。本拠地であるペルーのリマを中心に活動、チリをはじめとする南米ツアーも何度か行なっている。2000年代に入ってから何人かのメンバーの移住によりバンドは活動休止となる。その後メンバー全員がペルーを離れることになる。2015年に結成25周年を記念して地元リマでライブを行う。それに伴い新しいアルバムを出す計画があったみたいだが実現せず、2006年の3rdアルバムを最後に新しい音源はリリースしていないと思われる。いちおうデジタルオンリーで2016年と2017年に1曲ずつ新曲を発表している。あと最近では昔の曲を10インチ化したリイシュー的な作品は出てるみたい。南米の青臭いメロディックが好きな人におすすめ。3rdアルバムが好き個人的には。


Futuro Inciertoのベーシストとドラマーは現在アメリカにてBricherosというバンドをやっている。2017年に結成された新しいバンド。2018年に1stアルバムをリリースしている。こちらのバンドのドラマーとギタリストは兄弟で、ペルー生まれだけど2000年前後からアメリカに住んでいるらしい。ドラマーは2010から2015年までReno Divorceにも在籍していたとな。ギタリストはGreen Door Recordingsというレコーディングスタジオをやっている。以前はBlasting Room(Descendents/AllのBillさん運営のスタジオ)にいたのかな。Bricherosのアルバムのレコーディングも自身のスタジオとBlasting Roomで行われている。そんなBricherosはサウンドの方も曲によってはAllやDescendentsを感じさせるところもあるけど全体的にはもっとシンプルなポップパンクだったり。


一方、Futuro Inciertoのギタリストは現在はオーストラリアに住んでおり、2003年に始めたFuturo Vegan Pop(Futuro Vega*Pop)という自身のプロジェクトバンドやその他のバンドで活動を続けている。Futuro Vegan Popはそのバンド名から想像が付くかもしれないが、それが示すとおりメンバー自身ヴィーガンであり、このバンドでは音楽を通じて動物の権利のための活動をしている。歌詞もそういったことに関わる内容を歌っていると思われる。初期は特にFuturo Inciertoの流れを汲んだような曲も多いけど、パンク/インディーロックを経由しつつ持ち前のキャッチーなメロディーを押し出したポップミュージックという感じでよりバラエティに富んでいる。ときにアコースティックでしっとりと聴かせる曲もあったりするし、大胆にキーボードを導入した最高にポップで切ない曲に心揺さぶられる。