続93-94

前世紀の93年か94年に出たアルバム(いちおうそのバンドの1stアルバム)を紹介するみたいな記事をちょっと前に書いたけど、今回はその追加編みたいな感じ。これまた同じ時期のメロディック/ポップパンク作品(隠れた名盤も?)。今回は4枚のみ。しかもそのうち3枚はつい先日手に入れたばかり。というのも以前の記事をきっかけに誰よりも自分自身が感化されてしまい、最近また改めて90年代のバンドを中心に掘ったりしてるので。あと1枚は前回漏れたやつ。

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①  ②
③  ④

じゃあ今からどうでもいいコメントと、あと好きな曲貼るわ。

① The Lucky Seven - Loveleavable
「激渋メロディック名盤」というmixiのコミュニティにて紹介されていた一枚。今となってはmixiなつかしいなーとか、あるいは存在自体知らない人もいるのかな。あんまわからんけど。知り合いにはけっこうmixiやってた人がいた気もするけど、自分はあまり利用した覚えはない。たぶんちょっとだけやってすぐやめたと思う。でも上記のコミュニティに参加し、そこでみなさんが語っている思い出の音源やオススメのバンドなど、自分の知らないものばかりだったので片っ端からメモっていた覚えがある。今は見れるみたいだけど、当時は登録してログインしないと見れなかったから。それはともかく。あれから10年以上経ったのか、ようやく手に取ったThe Lucky Sevenの唯一のアルバム。Wounded Recordsというレーベルから94年にリリースされたもの。聞き及んでいたとおりの激渋作品。DriveやDoughboysなどが頭をよぎる哀愁のメロディックですな。当時スウェーデンにはこの手のバンドが他にもいたんだろうか。それにしても自分の趣味嗜好は昔とあんまり変わっていないな。微妙に変化しつつも結局同じようなのが好きだし。

 

② No Comply - Buzz
この作品はEPとして扱われているっぽいので、となると前回の「93-94」の記事と同様にアルバム縛りにしてしまうと外れてしまうかもしれないので選ぶか一瞬迷ったのだけど、迷ったの一瞬だけ。いちおう7トラックで収録時間も20分以上あるんでアルバムでもええでっしゃろ?というか厳密にアルバムかどうかは今回の企画にとってどうでもええんや!オーストラリアのメルボルンにおいてNursery CrimesやHeliumと並んでUSハードコアから影響を受けたグッドなメロディックサウンドを鳴らしていたバンド。というかNursery Crimesは今も活動しているの?No ComplyとNursery Crimesの関係としては、Nursery CrimesのFacebookでNo Complyの名前を挙げて当時を懐かしんでいるコメントもあったので、両者はわりと絡みがあったりしたのかな。さてさて、93年リリースのこのEP(ほぼアルバム)、ジャケはあれだけど内容はなかなか良いよ。HDQを彷彿させるDag Nasty由来のメロディックハードコアだったり、もっとCRUZ的なポップチューンがあったり。Sleeper/SerpicoやField Day(カナダのバンドの方ね)を思わせる雰囲気もある。なかなかというかだいぶかっこいい。No ComplyはCock Suck Recordsのブログで知り、それ以来聴いてみたいなと思っていた。先日調べたところ折よく日本で中古で売られていたので購入。

 

③ Playground - Bent, Lost Or Broken
USニュージャージーのレーベルPopKid Records。メロディック/ポップパンクやパワーポップの素晴らしい作品をいくつもリリースしている。そんなPopKidの第一弾として発表されたのがサクラメント近郊のデイビスのバンドPlaygroundの2ndシングル。1stシングルが好きすぎてPlaygroundのリリースをするためにレーベルを立ち上げたそうな。かつてHorace Goes SkiingやPorcelain Boysに胸をときめかせた自分だが、PopKidの一番初めのバンドとして認知していたPlaygroundとはこれまですれ違ったままできた。厳密にいえば、昔サンプラー持ってたから2ndシングルの1曲をいちおう聴いたことはあった。でもその当時の自分にとってはあんまり良くない印象だったんだろう。そして今になってPlaygroundに少しばかり胸をときめかせている。ずいぶんと時間かかったな。自分は「地味」なメロディックも好んで聴く傾向にあると思う。わりと。じわじわと沁みるような哀愁を備えているものはもちろん、心を高鳴らせる青さを秘めているものにより惹かれる。Playgroundは地味だ。そしてこの1stアルバムは最高に好きだ!Husker Duの影響は明らか。ハードなサウンドではなくいくらかパワーポップ志向のあくまでも泣きのギターメロディックパンク。『Bent, Lost Or Broken』というタイトルが示唆的だが、歌詞も喪失や痛みを扱った物悲しいもの。1stアルバムである本作は94年にHabit Recordsからリリースされており、Playgroundが96年に録音した2ndアルバムはPopKidからリリース予定だったという。ところがその前にバンドは解散してしまい世に出ることはなかったと。しかしながら現在ではその2ndアルバムもバンドのBandcampで視聴・ダウンロードが可能となっている。ところで2ndアルバムは1stアルバムとはまた違った質感を持っている。その要因としては、ギターのMarkさんが95年にバンドを離れたことが挙げられる。この人がPlaygroundのサウンドに持ち込んでいたHusker Du成分がなくなっている。メンバーチェンジ後の新体制ではよりストレートなポップパンクへの志向性が強まっており、アップテンポになって疾走感と勢いも出てきてる。またサクラメントエリアということで近くに位置するイーストベイ周辺からの影響もそちらの方ではより感じられたり(曲によってはちょいJawbreakerだったり)。とにかくPlaygroundは自分にとってすごく合うわ〜。

 

④ Another Fine Mess - Million Smiles
今から10年以上前にこのAnother Fine MessのCDを確証なく手に取ったのを覚えている。Snuffy Smile Recordsのコンピに参加していたこともあり、UKメロディックの隠れた好バンドとして日本でも一部で知られていたもののアルバムなどの音源があるかどうか定かではなかった。後追いの身の自分はなおのことわからず。そして膨大なレビューと情報を有しているかのUKメロディックサイトにも掲載されていなかった。でも自分が同じく大変参考にしていたDancing Days Are Overという素晴らしいレビューサイトがあり、そこにAnother Fine MessはCDが出ているという情報がほんまにちらっとだけ載っていたのを頼りにそれらしきものを探し続けた。作品名を把握しときたいところだったがわからず、しばらくして海外のネットショップにAnother Fine Messの『Million Smiles』というCDが売られているのを見つけた。前述DDAOサイトにより"Million Miles Away"という曲がAnother Fine Messにはあることを知っていた自分は「名前似てるしこれちゃうん?」と推測して購入。1曲目の"Smile"を聴いた瞬間に心の中でガッツポーズしたな。流れてきたのはThe Sectを彷彿させる青くて切ないポップパンク。3曲目にはちゃんと"Million Miles Away"も入ってる。まさにこれだと。ただ、届いたCDは盤面が傷だらけで当時使ってたCDプレーヤーとは相性が悪く、たびたび音飛びしたり読み込まなかったりでむかつかされたな。PCから取り込んで聴いてた。そんなしょうもない思い出話はさておき、なんとAnother Fine Messは2018年にFixing A Hole Recordsより編集盤がリリースされている。『Million Smiles』アルバム、さらにコンピ参加曲やデモや未発表曲を収録したディスクを加えた2枚組CDとなっているようだ。当時The Sect/SkimmerやIdentity/Funbugなどと活動を共にしていたとのことだが、まさにそれらのバンドのような甘いメロディーと垢抜けなさに自分もやられた。あとは知らない曲も聴いてみたいな。そして、Another Fine Messはすでに2017年から活動を再開させているらしく、しかも来月10月にはMoving Targetsとの対バンも控えているそう。あ、曲貼ろうと思ったら見つからなかった。

 

今回はこんな感じ。おそらく続編はないです。

ぺず?ぺっつ?

米国テネシー州メンフィスのPezzが、昨年に、アルバムとしては16年ぶりとなる通算5枚目のアルバムをリリースしてた。

まさかPezzが今も活動してるとは思わなんだ。活動開始が1989年ということで、来年には結成30周年をむかえるそうな。

Pezzの作品はカナダの2 Line FillerとのスプリットCDしかもってない(しかも2枚組CDなので、正直いうとPezz側はあんまり聴いてない)けど、この新作アルバム、なかなかかっこいいんじゃないかな。硬派で骨太でパワフルなメロディックパンク。過去にBYOでレーベルメイトだったLeatherfaceを思わせるところもほんの少しある(2010年に出した7"ではLeatherfaceの"Watching You Sleep"をカバーしてたみたいやし)。

Bandcampには歌詞が載ってないけど、どこかのレビューによるとポリティカルな内容なんだとか。メンバーのひとりに反戦平和運動に関わりアフガニスタンイラクパレスチナに行ってる人がいて、"Welcome to Palestine"なんて曲があったりする。

Youtubeに歌詞付きで1曲アップされてたので、ちょっと訳してみました。

Pezz - Independence Day

七月の祝日/子供たちが作り物の爆弾を空に打ち上げる/成人した子供たちは線を引いて/レイシストの誇りを弟に植えつけるために美辞麗句を書く/今のところ誰も死ぬことはない

きょう私は自分の独立記念日を祝う/人間性をかっさらうのに手を貸すおとぎ話からの独立

心貧しき愛国者たちの頭のなかで無視される歴史/オッズを覆す虐げられた者たち/最後は正義が勝つ/しかし友よ、お前が過去を書き換えようとも/流された血を隠すことはできない

きょう私は自分の独立記念日を祝う/人間性をかっさらうのに手を貸すおとぎ話からの独立/真実は明らかだ/私の忠誠は揺るがない

お前の愛国的な投稿が目につく/お前は幽霊たちが払った犠牲を歓迎する/けれど銃弾が私を代弁したことは一度もない/私のヒーローたちは戦いつづけ、逆向きの銃身に倒れた/彼らは私たちを解放しようと生きた人たちだ

じょばーのーる

米国フロリダ州マイアミのメロディックパンクバンドJobbernowlもBandcampがあるんよ。1992年にDr. Strange Recordsからリリースされた10"がなかなかの傑作なわけだけど、Bandcampではディスコグラフィーとして7"やカセットや未発表曲などを聴けるようにしてくれている(ラスト作であるDr. Strangeの10"はない)。

このバンドはQuitのオリジナルメンバーである(がすぐに脱退した)Omarがベースを弾いてて、またF-Boyz(Fuckboyz, pre-Hickey)でドラムを叩いていたGeorgeがボーカルだったりする。個人的にそのつながりは興味深かった。

いわゆるCruzianなメロディックパンク、ALLやBig Drill Car等が好きな人も聴いてみたらいいのではと思う。

せるふせるふせるふ

先日のLevelheadの記事内でも少し触れたSelfとその関連バンドのいくつかを軽くコメントを添えて視聴先とともに紹介していくコーナー。

 

南米の方ではなくアメリカのサウスカロライナ州の都市の方のコロンビアを拠点に活動していたバンドSelf。セルフ。シンプルで好きな名前だ。1992年頃から1999年まで活動。ぼくが最も思い入れがあるのは1stアルバムの『Codename: Spivey』。というかそれしか持ってなかったし。とにかくよく聴いたな。あと前にも書いたけどサンクスリストがとても参考になったので、そこに載ってるバンドの音源をめっちゃ探したり。自分の手元にあるCDはOff Timeからの再発盤で、何が不満かというと、Three Day Heroからのオリジナル盤にあった歌詞が載っていないこと。

どういうバンドが好きな人にSelfおすすめか。うーん、思い浮かびそうで思い浮かばないような。Face To Faceが引き合いに出されるのをよく見た気がするし、ついさっき見たレビューではさらにGreen DayやZoinks!とかの名前も挙がってた。ちょうどぼくがちゃんと聴いたことのないバンドたちだわ。Face To Faceの1stアルバムもずっと後回しになってる。

ありがたいことにSelfのBandcampには1stアルバムや他のリリース音源が未発表曲も含めてアップされている。疾走感溢れる青臭いメロディック/ポップパンクというイメージだっただけに初期の音源を聴いたらDCハードコア寄りで少し驚いた。でも何より嬉しかったのは2ndアルバムとしてそこに入るはずだった10曲が聴けたことだな。そのうちのいくつかはコンピに収録されていたけど、結局2ndアルバムはリリースされることはなく、その10曲はテープにまとめられて最後のライブで配られたらしい。

 

Sixtensplit(SixTenSplitや6/10 splitという表記も)はSelfのギターボーカルのJohnさん参加のバンド。1998年頃からやってたのかな。ピンボーカルを据えた4人組。Johnさんはギター。Jam RoomというスタジオのエンジニアであるJayさん(Selfのアルバムをプロデュースしている)が、そこで出会った人たちを集めて組んだのが始まりであるらしい。70'sや80'sのポップ/ロックにインスパイアされているとあって、Selfとはまた趣きの異なる渋いメロディックサウンドだけど、Descendents影響下のポップネスというかCruzianなとこも見受けられる。2002年前後にバンドは活動停止、Johnさんは次にDonbravadoというバンドを結成。Sixtensplitは2015年に再結成して何度かライブもしていた。

 

SelfのベースのGarrettさんと同じくドラムのRustyさんがSelf活動中からやっていたバンドInsult To Injury。Garrettさんはベースからギターに持ち替えており、ここでは同じサウスカロライナのAssfactor 4を彷彿とさせるカオティックなハードコアを披露している。Selfとは音楽性がだいぶ違うので意外かもしれないが、GarrettさんがSelfに加入する前にやっていたPremonitionがそもそもカロライナ系のハードコアバンドでAF4とはとても仲が良く頻繁に一緒にライブをしていた。叫びながらテンション高く激走するなかでメロディックでキャッチーなとこもあって非常にかっこいい。AF4好きなら間違いなし。

 

お次のThe Go AheadはGarrettさんとRustyさんがInsult To Injuryの後に組んでいたバンド。The Megameantsのメンバーもいる。短期間のみの活動とのことだが、時期的には2002年前後なのかな?そうなると後述のDade County ResistanceというGarrettさんの別バンドと同時期にやっていたことになる。The Go Aheadに関しては実はつい先日まで存在さえ知らなかったけど、当時未発表だったというアルバムがBandcampに上がってた。1曲目の出だしがLifetimeみたいで驚いたけど、多くの曲で見られる90年代のローカルポップパンクを引きずっているようなクセとショボさが個人的にはとても好き。あとカロライナ周辺のハードコアバンドに通じるカオティックやエモが入った曲もあったりする。メンバーのバンド遍歴とか知らずにこれ聴いたら得体の知れないバンドだと思ってたかも。

 

Garretteさんが2001年に始動させたのがこちらのDade County Resistance。The Go Aheadのメンバー2人の他にGuyana Punch Lineのメンバーも在籍するスリーピース。掴みどころのないThe Go Aheadと比べるとこちらの方はわかりやすく方向性も定まっている。The Get Up KidsやThe Scaries, Alli With An Iなどを思わせる清涼感とやるせなさが同居したようなメロディックパンクで、EPやスプリットを経てフルレングスにて結実するように、パワーポップ/ロックを交えたよりダイナミックで親しみやすいサウンド。このバンドはいつまで活動していたのだろう?以前にも書いたけど、Garrettさんは2008年にLevelheadのメンバーらとLakehurst Is Burningというバンドを結成する。

 

ぼくが知っている限りではこんな感じ。

 

さて、Selfの1998年のインタビューによると、当時Selfは新しいアルバム、それといくつかのバンドによるスプリットCDのリリースを計画していたようだ。前述したように、2ndアルバムは結局は出なかったし、そのスプリットCDもおそらく出てないだろう。インタビューの時点での予定としてはRevolvers, Amish Jihad, 30 Deepなどがそのスプリットに参加することになっていた。

そんな20年も前のインタビューをわざと持ち出し、そこにかこつけて上記3バンドを紹介していくコーナー。

 

1996年から2000年の暮れまで活動していたミズーリ州カンザスシティ(KCMO)のポップパンクバンドRevolvers。昔やっていたディストロで一番初めに入荷して取り扱っていたのがこのバンドの2枚の7インチだったということで思い入れがあったりする(バンド自体はとっくに解散していたが)。トテモナツカシイデス。ぎゅっと胸を締め付けられるような青臭く切ないメロディーのほろ苦いハートブレイクな楽曲の数々。アルバムではカントリータッチも加わり全体を優しさで包み込んだようなより成熟した懐の深いサウンドになっている。

Revolversは2014年から2015年にかけて再結成して数回ライブを行なっている。再結成した理由は旧知の仲であるThe ScariesのMikeさんの結婚パーティーで演奏するため。ちなみにThe Scariesが2009年に来日したときのライブがぼくにとっては最も楽しかったライブのひとつだ。RevolversのギターのMikeさんとベースのChrisさんは2008年よりHipshot Killerというバンドを始動させ現在もやっている。

 

ノースカロライナ州グリーンスボロの30 Deepもまた1990年代中後期にかけて活動していたメロディックパンクバンド。音源を持っていたわけでもなく最近まで曲を聴いたこともなく、ただ名前だけは知っていたという存在なので、今回紹介しているなかでは思い入れが全くない。しかもThirty Seconds Deepというバンドと混同してしまう始末である。すんません。30 DeepはBandcampにリマスターされた音源がアップされていたおかげでようやく聴くことができたのだが、これがなかなかどうしてかっこいい。前出のインタビューにおいてSelfのメンバーから「Fat Recordsタイプのバンドだけど、Fat Recordsのどのバンドよりもずっと良い」と評されている。Dirty Leon's Big Ride Recordsというレーベルからアルバムを出している。このレーベルが例のスプリットCDを出すことになっていたようだ。

 

Amish Jihadノースカロライナ州のチャペルヒルのバンド。元々はUnfound Logicというバンドだったんだけどボーカルが抜けたためインストバンドとしてやっていくことになったそうな。チャペルヒルということでThe Scariesとは同郷。のみならず、ギターのBillさんがスリーピースだったThe Scariesに加入し、その後バンドは飛躍を遂げることになる。本題のAmish Jihadについてはあまり情報がない。前身であるUnfound LogicがDescendents/AllやBig Drill Car直系のごりごりのCruzianメロディックパンクでメタルの影響もあったから、Amish Jihadもその路線のインストナンバーをやっていたと思う。いちおう2004年にアルバムを出しているらしい。視聴先が見当たらないのでUnfound Logicの曲をば。

 

こんな感じで。以上です。

毒友

「湿り気」や「哀愁」といったワードで表現されることが多々あるところのいわゆるUKメロディック。そんなジメついたサウンドと哀愁メロディーで泣かしにかかってくる最高のバンドのひとつReverse。暑すぎるせいか、そんなReverseがすこぶる爽やかに聴こえる。どうなっとんねん。

連日とてもとても暑い。

カナダのモントリオールで活動するPoison FriendsのEP『Devoid Of A Purpose』を聴いた。調べたらChestnut Roadとスプリットを出していたPanic Attackのメンバーが在籍する新しいバンドということだった。同スプリットでBroccoliのカバーやっていたことを思い出す。しかしPoison Friendsの曲を聴いたら頭をよぎってしまうな。暗くて湿った哀愁メロディックパンク。すっきゃ。

夜はやわらいで朝までに涼しくなっている。

 

93-94

特に理由はないけど、手元にあるCDから、前世紀の93年か94年にリリースにされたもので、それがそのバンドのアルバムとしては一作目で、その中で自分の今好きなやつを選んで「#私を構成する9枚」的に並べて撮った一枚がこちらです。前世紀の93年や94年に出たアルバムといっても実際に手に取ったのはもっとずっとあと、つまり今世紀になってからのこと。

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①  ②  ③
④  ⑤  ⑥
⑦  ⑧  ⑨

じゃあ今からどうでもいいコメントと、あと好きな曲貼るわ。

Pods - Where I'm Calling From
Lemonheadsをほとんど聴いてこなかった人生。なんでか?なんでや?たぶんいちばん最初に手に取ったアルバムが当時はあんまピンとこーへんかったんや。それがどのアルバムやったかすらもはや思い出せない。それで長らく敬遠してきたけど、去年Lemonheadsのアルバム初期三作を聴いたらとても良かった。特に二作目。初期はEvanさんとBenさんの2人で主に曲を書いてたけど、自分が好きやなと感じるのはだいたいBenさんの楽曲の方である。そんなBenさんも三作目のあとにバンドを脱退してしまう。そのあとは大学生ということで学業に専念するようになるが、弟のJonnoさんに説き伏せられる形で始めたのがこのPods。ところでこのバンドあんま知られていないような気がするけど、なんでや?それはそれとして。こちらは94年にリリースされた最初で最後のアルバム。あとにメンバーの就職や大学入学が控えていたこともあり、バンドの活動停止とともに本作が最後になることは当初から決まっていたらしい。そのため入れられるだけ曲を入れたとのこと。たしかに本作は16曲収録とわりと曲数多めやな。初期LemonheadsおよびBenさんが今やってるVarsity Dragが好きならおそらくこれも気に入るんじゃないかと。実際その2バンドの間をつなぐのがこのPodsでもあるし、スタイル的にも大きく変わるとこはないと思う。パンク/ハードコアはもとよりここではメインストリームのポップスの要素も持ち込まれているらしく、それによって持ち前のメロディーの良さは生かされ、より柔らかみや深みが出ている面もあるけど、個人的にあまり好きじゃない曲も多い。でも1曲目"Promise"や5曲目"Name In Vain"、あと11曲目"New Strings"なんかは極上のメロディックチューンちゃうかな。ブックレットにはPodsが影響を受けたミュージシャンやバンド、はたまた詩人や作家などのリストが載っている。アルバムタイトルの『Where I'm Calling From』もまたRaymond Carverレイモンド・カーヴァー)の短編小説の題名からそのまま拝借したもの。さらにカーヴァーの同短編小説をもろに歌詞に反映した同じく"Where I'm Calling From"という曲が本作の10曲目に収録されている。Jonnoさんも曲を書いてるが、特にBenさんが手掛けた楽曲は、絶望の淵に沈みながらも救われる温かさがあったり、逆にやさしさのなかに悲哀があったりと、まるでカーヴァーの詩や小説のように思えたり。

 

② 2 Line Filler - So Far Lost
何かのきっかけでいわゆる90年代エモーショナルメロディックを掘っていくことになると、その過程で必ず出会うことになる、2 Line Fillerはそんなバンド。「これ最高だから聴いてみろよ」ってことでメロディック狂たちが紹介したりオススメしてたバンドや音源に夢中になっていたあの頃、このバンドの存在感は自分の中でも際立っている。それにしても2018年になって2 Line Fillerが新曲を発表するなんて。びっくりだよね。その曲がこれまためっちゃ2LFなわけで。往年のね。たしかオリジナルメンバーで復活したという話だけど、そうなるとちょうどこの1stアルバム『So Far Lost』のときのラインナップということになる。本作のあとにギターボーカルのMattさん以外のメンバーがみんな抜けちゃうんだよな。せっかくオリジナルのメンバーに戻ったのなら1stアルバムも初期音源と合わせて再発したりせえへんかな。探している人も多いやろうし。かくいう自分もこのCDをゲットするのに苦労した記憶がある。いや実際はそんな苦労したというほどでもないけど、二度ほど僅差のタイミングで買い逃しているというか。このアルバムはBreak Even Pointというイタリアのレーベルから出てるんやけど、自分が探していたときもすでにリリースから10年以上経ってたので当然廃盤で、ネット上においてはヨーロッパのレコ屋とかでごくまれに中古を見かけることがあるという感じだった。あるときどこかのディストロで売られているのを見つけ、それこそ喜び勇んで問い合わせてみたところ、「数日前に日本から注文があって売れちゃった」という回答。一度目がそれで、なんと別の場所での二度目も全く同じだった。このバンドを好きだという人はもちろん日本に限らずいるわけだが、思い出すのはBadger〜The Tie That Bindsをやっていた人と一時期連絡を取り合っていたときに2LFの話題で盛り上がったことがあったな。その人は1stアルバムの歌詞を知りたがってた。歌詞カードをスキャンしたりする環境になかった自分は全ての曲の歌詞を手動で打ち込んで送った。とてもめんどくさかった。ちなみにBadgerとThe Tie That Bindsは2LFが好きな人にもオススメだ。Samiam直系バンド。あと2 Line FillerなのかTwo Line Fillerなのか問題はまた今度。

 

③ Balance - Balance
上でちらっと言及したBreak Even Pointから92年にSlap Of Realityの7インチが出ている。しかしSlap Of Realityの公式サイトではその作品はなかったことにされている。実際、同音源にはボーカルとギターの主要メンバー2名が参加していない。そこで代役を立ててレコーディングしたのはたしかで、そのあとも僅かな期間活動したのか、あるいはすでにバンドは解散していたのか、それはわからない。そしてその7インチに参加していない2人、FrankさんとJoeさんが次に結成したバンドがこのBalanceである。Pink LincolnsのKevinさんや、そのKevinさんとPseudo HeroesやDown By Lawといったバンドで共にすることになるSamさんも当初在籍していた。なお、SamさんはFrankさんとケンカしこのアルバムの前に脱退している(しかしDown By Lawのオーディションを受けるきっかけを作ったのもまたFrankさんとのこと)。Balanceが短命で終わったのち、95年頃に再結成したSlap Of Realityが通算2枚目となるアルバム『Monkeydust』をリリース後に再び解散、FrankさんとJoeさんによる同路線のバンドとしてはそのあとClosure〜The Sophomore Effortへとつながっていくという流れ。しかるにSlap Of Realityの一度目の解散と再結成に挟まれる形のBalanceは、もちろんメンバー構成には違いがあるが、それらの時期をつなぐような音楽性なので、一方が好きならば他方も好きなはず。Samiamをもっと地味にしたようなエモーショナルメロディックで、よく動くベースしかりCruzianなバンドに通じる部分もあったり。そして、長い年月を経て2010年にまたもや再開したSlap Of Reality。現在は新音源が待たれるという状況、なのか?

 

④ Nowhere - Wonder
この作品はミニアルバムとして捉えられるかもしれないので選ぶか一瞬迷ったのだけど、迷ったの一瞬だけ。いちおう8曲入ってるんでアルバムでもええでっしゃろ?というか厳密にアルバムかどうかは今回の企画にとってどうでもええんや!フィンランドにおいてAmazing Tailsと並んでいち早くUSハードコアから影響を受けたグレイトなメロディックサウンドを鳴らしていたバンド。というかAmazing Tailsもくそほどかっこいいよな。NowhereとAmazing Tailsの関係としては同じコンピに一緒に参加しているくらいで特に絡みがあったりつるんだりしていたわけではなかったみたい。さてさて、93年リリースのこの(ミニ)アルバム、ジャケはあれだけど内容はめちゃ良いよ。よりSnuff似のファストメロディックぶりを見せていた以前の2枚の7インチに比べてスピードは抑え気味。それでも充分な疾走感のなかにドラマ性を持たせ、よりメロディーを押し出し泣ける展開へと拍車がかかっている本作の方が自分好み。記憶を辿れば、NowhereはたしかPostcard From Youというサイトで知った覚えがあるけど、当時を思い返すと、「こんなんどっから見つけてくんねん」って思うようなバンドや音源を紹介している個人ホームページを眺めるのがとても好きだったな。あと好きなバンドや音源が自分と同じだとか似ている人がいて、その人がそういったバンドや音源について語ったり感想を述べたりするのを読むのが好きだった。

 

⑤ Gameface - Good
Gamefaceのどの音源から入ったかというと、自分の場合はRevelationからリリースされた3rdアルバムと4thアルバムだった。そこからさかのぼって2ndアルバム、1stアルバムと手に入れ、結局自分が最も気に入ったアルバムはNetwork Soundからの一作目『Good』だった。この初期の塩梅が自分の肌には合っているのかなと。AllにBig Drill CarとCruzian Punk的なものも感じる。そんなことより1st以外のアルバムが手元にない。あるはずの2ndも探したがやはり見つからなかった。断捨離じゃないけど物への執着が薄まったときに手放してしまったようだ。ないならないでいいんやけど、自分が売ったりあげたりした音源の中にはもう一度聴きたいなと思うものも少なくなかったり。でも自分以上に聴いてくれる人の手に渡ったはず。ところでGamefaceを聴くとFarsideを思い出し、Farsideを聴くとGamefaceを思い出すってな具合に、両者の音楽性には相通ずるものを感じる。お互い同じくらいの時期にカリフォルニアのシーンに登場してるし、当時から頻繁にステージを共にする交友関係にあったという。Farsideに関してはGamefaceとは逆にラストアルバムが最も好き。あれも名盤。Gamefaceといえば今年2月に来日ツアーを果たした。でも自分は行ってないのでそれについて書けることもないんやけど。

 

⑥ Stukas - The World According To
かつて自分にはCruzian Punkのおっしょさんが二人いたんや。こちらが勝手にそう思ってただけやけど。そのうちの一人がやっていたディストロで音源を購入して度肝を抜かれたのがStukasとPorcelain Boysだった。そしてMarbleの存在を教えてもらう。そこからCruzian Punkにのめり込んでいくことになる。あれから十余年経った今でもその熱はたびたび再燃する。そういうわけでそのときに買ったStukasの2ndアルバム『Showing Off』にはささやかな思い入れがある。あとになって手に入れた94年リリースの1stアルバム『The World According To』の方も内容では引けを取らないとても好きな作品。ところどころ見られる「ヒネクレ」含め、そのサウンドはAllやDescendentsをもろに感じさせ、それだけでなく特有の哀愁がかったメロディー、ベースのMiaさんとギターのPuttraさんのそれぞれの色のボーカルにハーモニーも絶妙な抜群のポップチューンが次々と繰り出される。ちなみに二人は家族。sisterとbrother。前述のようにStukasの音源を初めて手に入れたのはおっしょさんのディストロだったんだけど、このバンドのことを知ったのはハイパーイナフ大学で集中講義を受けていたときだった。真面目に授業を聞いていたつもりだったけど、その講義ではいかんせんスウェーデンという自分に馴染みのない土地のバンドを次々と紹介していたのでStukasに関してもうろ覚えだった。それでも課外活動で穴掘りを続けた甲斐あって、また別の鉱脈から掘り当てることができた。

 

⑦ Bum - Wanna Smash Sensation!
バンドや音源を紹介している個人のホームページを眺めるのが好きだったと先に書いた。その中でも、自分が好む音楽のテイスト、その趣味嗜好の形成に大きく寄与したまさに原点ともいえるサイト、それが前出のハイパーイナフ大学。変な学長や怪しげな講師たちが教鞭を取るユーモラスな大学だ。自分の中にある「メロディック」ないし「メロディックパンク」のイメージや解釈はそこで教わったものが基盤になってるっぽい。そこで紹介されている音源のいくつかは今に至るまでずっと聴き続けている。Bumの『In Wanna Smash Sensation!』なんかもそれに当たる。古株さんや。もちろん昔に比べたら聴く頻度は減ったけどときおり思い出しては聴きたくなる。「久々にあれ聴こうかな」とCDやレコードを引っ張り出すとこまではいっても「うーん、やっぱやめとこ」となることもしょっちゅうあるわけで、その点このBumのアルバムなら即決で再生機器行き。内容は文句なしに良い。ジャケットの妙な躍動感もポイントかもしれない。ところで日本語圏においては90年代前半のポップパンクの名バンドとしてBumはParasitesやVacant Lotと並んで語られることがあまりにも多いため、自分の頭の中でもこの三者はセットになってしまっている。Screeching WeaselやQueersに代表されるとこのいわゆる「ポップパンク」の文脈で紹介されたり名前が挙がるバンドを掘り下げてはこなかった自分でも上記3バンドには夢中になった。ちなみに大学は単位が足らず中退。

 

⑧ J Church - Quetzalcoatl
知り合いがJ Churchのこと好きで好きで…。

 

⑨ Elmerhassel - Billyous
LeatherfaceやMega City Fourといったバンドをまだ知る前の右も左もわからなかった自分はChopperやBroccoliに出会ってUKメロディックの魅力に取り憑かれた。学校やサッカーの練習に向かう電車の中でも聴きまくっていた青春時代。それらのバンドも「UKメロディック」という言葉でのみ語られるべきではないとはいえ、自分の場合はその言葉を通じてあるいはそれを指標とすることで素晴らしいバンドに出会ってきたのはたしか。一方でたとえばSnuffなんかはUKメロディックという言葉を知る以前に全国チェーンのレンタル屋でCDを借りたのがその出会いであったが、そこでは「メロコア」として分類されていたこともあり、Snuffみたいなのをもっと聴きたいなと思って他の「メロコア」のバンドを聴いてみたはいいものの「何か違うな」となってそこから発展することはなかった。あくまで自分の場合はね。その後、地元の今は亡きパンクレコード専門店で手に入れたChopperのアルバムに曲名とイントロからしてもろな"Snuff One"という曲があって驚いたのを覚えている。そこで初めて自分の中でUKメロディックとSnuffがつながっていく。その話はおまけとしても、ChopperやBroccoliに感銘を受けて以降「UKメロディック」と呼ばれるバンドを漁っていくようになる。その頃はChopperやBroccoliなどはとっくに解散しており、Blockoなどはいたもののリアルタイムで活動しているその手のUKバンドは少なかったので、逆に古い年代のバンドに注目していった。そんな感じで、あるとき、92年リリースのBoss Tuneageからのコンピ『Floor 81』を手に取る。その中でなんとなく印象に残ったのがElmerhasselだった。「これはエルマー…ハッセル…でええんか?」とバンド名の読み方もようわからんままに聴いた"Suffocated"という曲がなぜか自分の心をとらえた。それで気になってはいたものの国内では音源が見つからず。Elmerhasselのこの1stアルバムを手に入れたのはしばらくあと、しかも輸入代行サービスというのを利用して海外から買った記憶がある。そしてようやく聴くことのできたアルバム。その即効性のなさは折り紙つきであり、派手さはなく繊細。その渋さをもって「これこそUKメロディック」なんてふうに思ってしまうような素晴らしい作品だ。ときに暗くじめついた哀愁も雨上がりの澄んだ空気に瑞々しく、そこに光沢や透明感すら感じられて心地良い。ようやく効いてくるメロディーがストレートに心に響く。そんなElmerhasselもなんとディスコグラフィーが2015年にリリースされている。

 

なに長々と書いとんねん。

さて、今回はこういう感じになったけど、みなさんにとっても懐かしかったり今でも好きで聴いてるっていうものある?

ぶれいぶハんズ

Brave Handsのアルバムがとても素晴らしいなと思った。

 

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Brave HandsはRidgemontやPeeple Watchin'のメンバーであるMamboによるソロプロジェクトとして始まり、最初のデモ発表からほどなくしてバンド形態となる。Mamboがボーカル/ギター、Caitlinがベース/ボーカル、そしてRidgemontでギターを弾いていたMaxがドラムを担当する。当初はアメリカのマサチューセッツ州ボストンを拠点としていたが、現在はオレゴン州ポートランドにて活動している。

これまでにデモやEPなどいくつかの音源を発表しているが、『To End All Worth』と題されたBrave Hands初のフルレングスがSalinas Recordsよりリリース(フォーマットはLP)。一昨日(7月20日)から同アルバムが全曲ストリーミングできるようになったので、ぼくはレコードに針を落とす瞬間を待ちわびる選択をすることなくすぐさま聴いてしまったのだった。

全曲公開される前に先行で聴くことのできた2曲(アルバムの2曲目と10曲目)ですでに本作の感触を掴んでいた気でいたが、1曲目の"Liam"が始まり、自分の勝手な予測とは裏腹に初っぱなから溢れんばかりの勢いと疾走感に面食らったのも束の間、すでに作品に引き込まれていた。うねるようなトンネルの中を猛スピードで駆け抜け、壁面に映し出される情景が高速で過ぎ去っていくような、音とともに去来するイメージと感情の応対。そのときのぼくは体が固まったかのように立ち尽くしていた。そのあとも目まぐるしくも心揺さぶる素晴らしい曲が矢継ぎ早に続いたことで、ぼくは何を見ているでもなく前方を見つめ、そしてずっとドキドキしていた。実際に心臓が早鐘を打っていたかどうかは忘れた。ただ作品に引き込まれていた。その感覚はわりと久しぶりだった気がする。アルバムを聴き終えて笑みがこぼれた。

Bandcampでは「anxiety rock」とタグ付けされていることもあり、決して陽気で明るい題材を扱っているわけではないと思われるが、それこそ自分自身を追い込んでしまうような憂いと鬱屈でいっぱいの場所から何かをなんとか力いっぱい解き放つような、希望の光が差すかもわからない状況の中でもがいているような、個人的には曲を聴いてそんな漠然としたイメージを想起されられた。実際にはどんなことを歌っているのか気になる。元G.L.O.S.S.のSadieがアルバムのレビューというかコメントを寄せており、そこで歌詞についても少し触れられているのでその内容に関して全く手がかりがないわけではないけど、やはり早く歌詞も読んでみたいな。余談だけど、そのコメント内でこのBrave Handsのアルバムに対してTHE GIBBONSやLEATHERFACEが引き合いに出されていたりもする。その形容にも納得するし、また双方ともに自分の好きなバンドだが、LEATHERFACEについてはその手の音楽のレビューで名前が挙がることが多いだけに驚きはないけど、GIBBONSの名前が挙がったのは地味に嬉しいというか印象的だった(SadieはThe State Lotteryの1stアルバムを自身のオールタイムフェイバリットの一枚であると以前どこかのインタビューで答えていたので、同バンドの前身であるThe Gibbonsもきっと好きなんだろう)。

とにかくBrave Handsのアルバムとてもいいんじゃないかな。過去の音源ではエモリバイバルとかトゥインクルエモに若干傾いている感じの時期もあったし、また、Salinas的な昨今のインディーロック/パンクに共鳴するような感性を持っていないとは言えないと思うけど、このアルバムではLattermanやRVIVRといったバンドが好きな人のみならず、それこそ往年のSnuffy Smileが好きな人も気に入りそうなメロディックパンクを聴かせてくれる。部分的にはまるでRidgemontの頃の燃えるラフメロディック魂を取り戻したんじゃないかと思えたり、たっぷり染み付いた哀愁や陰りに90年代的なエモーショナルな雰囲気を纏って全く異なる表情を見せてくれたり。ここに至るまでの過程で色んなものを呑み込んだ上で吐き出された曲は実際どれもこれも素晴らしい。たぶん。繊細で、むき出しで。

 

LP欲しいなー。